葬儀の在り方は地域によって違いがあり、同じ北海道内でも異なる慣習にしたがって葬儀が行われています。将来的に北海道ならではの風習にしたがって自分の葬式を行う場合、少しでも希望を反映させるためには、元気なうちに準備しておくことも大切です。
ここでは、北海道における一般的な葬式の流れと自分の死後に向けた事前準備について説明していきます。
北海道における一般的な葬式の流れ
北海道の葬儀は他の都府県とは異なる流れで行われます。さらに同じ北海道でも地域によってはその地の慣習にしたがって葬儀が行われているのです。ここでは、一般的な北海道の葬儀の流れについて整理していきます。
ご本人の死亡時
病院で亡くなった場合、遺体は院内の霊安室に移動されます。霊安室からの退去時間が決まっていることも多いため、この時点で葬儀社に連絡を行い、葬儀の手配を開始します。自宅で亡くなった場合は速やかにかかりつけ医に連絡し、死亡診断をしてもらいます。
遺体安置または遺体搬送
葬儀社と話し合い、葬儀会場など遺体を安置する場所が決まったら、葬儀社が病院または自宅まで遺体を迎えにきます。搬送された遺体は、湯灌のうえ白装束を着せて布団に寝かせます。
葬儀社との打ち合わせ
通夜や告別式の日取りを葬儀社と打ち合わせ、予算に合わせた葬儀内容を決定していきます。このとき、以下についても速やかに決めていく必要があります。
- 喪主
- 宗教家への連絡
- 新聞お悔やみ欄への出稿
- 通夜振る舞い(料理)の手配
- 礼状
- 香典返し
- 親族・知人などへの連絡 など
通夜
北海道では、告別式に先立ってまず通夜式を行います。夕方から夜にかけて、親族や一般の参列者を迎え、故人との最後の時間を過ごします。かつては「ろうそく番」といって、ろうそくの日を絶やさず親族が夜通し見守る慣習がありましたが、昨今では事情が変わってきているようです。
参列者は通夜式の際に香典を持参し、その場で香典返しを受け取ります。通夜式が終了すると一般参列者は帰宅し、親族・ごく親しい人が会場に残り、通夜振る舞いとして会食を行います。もともと通夜振る舞いとは、読経してくれた僧侶へのおもてなしの意味合いがありますが、北海道では若干異なる慣習にしたがい会食が行われています。
告別式および出棺
通夜の翌日午前中には告別式が執り行われます。告別式が終わると出棺となります。
火葬
火葬場に遺体を搬送する際、遺族・親族・ごく親しい方々も同行し、荼毘に付している時間を共に待ちます。火葬を終えたあとは、全員でお骨を拾い骨壺に入れていきます。
繰り上げ法要・精進落とし
繰り上げ法要とは、初七日に集まり法要を行うことが難しい場合に、告別式会場や火葬場の待合室で会食を行って法要に替えるものです。遺体を荼毘に付している時間を利用し、仕出し料理を皆でいただくケースも多く見られます。
自宅祭壇の用意
葬儀や会食などを終えたら、骨壺を自宅に持ち帰るケースが多いようです。小さなテーブルなどを利用して祭壇を作り、遺影と遺骨、位牌を置いて納骨までの期間を過ごします。この間にも、葬儀に参列できなかった人が弔問に訪れることがあります。
元気なうちに葬式の準備をしておくことも大事
「自分が亡くなった後の葬式や手続きについて不安がある」「誰にどう頼めばいいのか分からない」そんな悩みを抱える方は少なくありません。自分の死後についての不安を解消するためには、元気なうちに準備しておくことも大切です。
【1】事前に葬儀社と契約を結ぶ
葬式に関する不安を減らすためには、事前に葬儀社に相談しておくといいでしょう。葬儀社によるプランの提案や費用の説明をよく確認し、希望する葬儀のスタイルや進行方法を決めておきます。
あらかじめ備えておくことで、遺族は葬儀をスムーズに進めることができ、負担を軽減することができます。
【2】葬儀の形式や内容を明確にしておく
葬式にはさまざまな形式があります。宗教的な儀式を行いたいのか、無宗教で執り行いたいのか、家族葬にしたいのかなど自分の希望を明確にし、その内容を家族もしくは死後事務を任せる方に伝えておくことが重要です。
【3】具体的な準備リストを作成
葬儀に必要な物品や事務手続きのリストを作成しておくと、遺族など葬儀を執り行う方の負担を軽減することができます。たとえば、葬式の内容や流れ、死後の通知先などを記載したリストを作成して渡しておくのもいい方法です。
このことから、自分自身の老後の生活および死後の葬儀や片付けなどについて、家族に迷惑をかけないようあらかじめ備えておこうと考える人が増えているのです。そのような方たちの注目を集めているのが、「死後事務委任契約」なのです。
死後事務委任契約の利用を検討する
死後事務委任契約とは、本人が亡くなった後の死後事務を信頼できる第三者に委託する契約です。葬儀だけでなく、遺品整理や銀行口座の閉鎖、年金や保険の手続きなど、面倒で煩雑な事務を専門家に任せることができます。
死後事務委任契約を結ぶメリット
遺族に迷惑をかけたくないと願う方や、おひとりさま、身寄りのない方などは、死後事務委任契約の利用がおすすめです。
葬式を含む死後の事務手続きは、執り行う方にとって精神的な負担が大きいものです。例えば弊社のような専門家と死後事務委任契約を締結しておけば、遺族はその負担から解放されるでしょう。また、おひとりさまや身寄りのない方にとっては、自分の死後に関する不安を解消する手段となるはずです。
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まとめ
自分の死後に対する不安を解消するためには、元気なうちに葬式の準備をしたり死後事務委任契約を締結したりしておくと効果的です。今できる準備を進めておきましょう。
弊社では、ご相談者様・ご依頼者様のお話を丁寧にうかがい、適切な助言をさせていただきますので、ご不安・ご不明点などがある場合は、ぜひ無料相談をご利用ください。









