高齢になるほど健康面でのリスクが高くなりやすく、入院の可能性についても考えておかなければなりません。ここでは、事前準備として知っておきたい「高齢者が入院するときの手続き」について説明していきます

 

高齢者が事前にやっておくべき入院準備

高齢になるほど病院に行く機会が増えたり治療を受けることが増えたりするものです。通常の通院であれば慌てる必要はありませんが、いざ入院となったときのために、日頃から準備だけは行っておきましょう。

 

高齢者自身がやっておくべき入院準備

高齢者自身ができることとして、次のものを一箇所にまとめておくなどしておきましょう。できれば家族にも置き場所を伝えておいた方が、いざというとき安心です。

 

  • 健康保険証
  • 介護保険被保険者証
  • 診察券
  • お薬手帳(服薬中の薬の記録・持病の記録)
  • 通帳・銀行印(入院費)
  • 医療保険証書・生命保険証書 など

 

特に重要なのは、現在持病があるかどうか、どのような薬を飲んでいるかという情報です。正しい情報が医師に伝わればスムーズに治療を受けることができるでしょう。また、医療保険や生命保険の医療保障から保険金が給付される条件を確認しておくことも肝心です

 

支援者(家族など)が行う入院準備

家族あるいは支援者は、高齢者の入院にあたり以下のことをサポートする可能性があります。入院する高齢者本人に負担をかけず、安心して入院できるように役割を果たします。

 

入院手続き・入院生活支援

患者となる高齢者は、自ら入院手続きをすることができないかもしれませんので、家族あるいは支援者がサポートすることを想定しておきましょう。また、入院中に必要になる身の回り品の用意や、緊急連絡先としての心づもりなど、高齢者が安心して治療に専念できるような環境を作ることが大切です。

 

病状の確認・入院計画の理解

高齢者本人の病状がどのような状況で、どういった治療を行っていくのか、また入院期間はどれくらいになるのかなど、認識を共有しておく必要があります。本人の身体の自由が効かなかったり認知症などにより正しい対応ができなかったりする場合は、入院費の支払いや保険金の請求などを遅滞なく行えるよう対処することも求められます。

 

高額療養費に関する手続き

各自治体では、診療月ごとの医療費自己負担分が一定額を超えた場合、申請することにより超過分の払戻しを受ける高額療養費申請という制度があります。札幌市でも高額療養費申請のしくみを利用することができますが、患者本人が後期高齢者である場合は後期高齢者医療高額療養費申請の対象となります。

 

後期高齢者医療高額療養費申請は、保険者である北海道後期高齢者医療広域連合と窓口業務を担う札幌市各区役所に対して行います。

 

【北海道後期高齢者医療広域連合】

保険者であり保険加入や保険料の決定を行ったり給付を行ったりする

 

【札幌市各区役所】

保険料徴収・申請受付。保険証引き渡しなどの業務を行う

 

本人が入院治療中で高額療養費の申請を行うことができない場合など、代理人が手続きする場合は、委任状を提出することにより家族あるいは支援者に任せることも可能です。

 

入院時に不可欠な身元保証人の確保

入院時に必ず求められるのが、身元保証人です。緊急連絡先や入院中の生活支援、遅滞のない支払い実行や身元引受などさまざまな役割を担い、一般的には本人の家族が務めます。

 

【入院に伴う身元保証人の業務例】

  • 入院手続き
  • 入院費用の確実な支払い
  • 医療方針の確認
  • 患者の入院生活支援
  • 緊急連絡先
  • 退院時の清算や片付け
  • 万が一の時の身元引受 など

 

しかし、ひとり暮らしの高齢者や身寄りのない人、家族や親類と疎遠になっている人などにとっては、身元保証人を引き受けてもらう人物を確保が困難となることも考えられます。そのような場合は、身元保証サービスを利用することも検討してみましょう

 

たとえば、当行政書士事務所が法律支援を行う「いきいきライフ協会札幌」では、入院時の身元保証業務はもちろん、ご利用者様の生活支援や万が一のときの葬送支援、遺言支援などにいたるまで幅広いサービスを提供しています。具体的には以下のような業務が対象となります。

 

  • 身元保証人の引受(入院時・施設入居時)
  • 介護を除く生活支援
  • 財産管理契約の受任者引受(認知症などに備えた任意後見契約)
  • 死後事務委任契約の受任者引受(葬送支援)
  • 遺言執行者の引受(遺言支援)
  • 各契約書の公正証書作成手続き

 

ひとり暮らしの方や家族あるいは親族と疎遠になっている方などにとって、身元保証人だけではなく自分の老後における支援者を確保することが難しい現状があります。自分の今後の生活について不安を感じている場合は、速やかに問題解決方法を見つけることが大切です。

 

まとめ

高齢者が入院するにあたり大きなハードルとなるのが「身元保証人を誰に頼むか」という問題です。入院治療が必要であるとわかってから実際に入院するまでに、時間的猶予があまりないこともあり、急なことでお困りの方は少なくないでしょう。

 

当行政書士事務所が法律支援を行う「いきいきライフ協会札幌」では、入院時に限った身元保証プランだけではなく、生活支援・入院時の身元保証サービス・葬送支援まで行うトータルサポートプランもご用意しております。無料相談をご利用いただき、現在抱えておられる不安事などについてぜひお聞かせください。

 

 

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