特別養護老人ホームは公的な介護施設で、介護を必要とする人を対象に介護サービスおよびくらしの場を提供しています。ここでは、特別養護老人ホームで受けることができるサービス内容と入居条件について説明していきます

 

特別養護老人ホームのサービス内容

自宅での介護が難しい要介護の高齢者が介護を受けながら生活をする場として、特別養護老人ホームが挙げられます。特別養護老人ホームは自治体や社会福祉法人など公的な団体である点が特徴的で、以下のようなサービスを受けることができます。

 

生活支援

入居者は基本的に要介護の状態であることから、身の回りの世話や日常生活における代行をしてもらうことができます。具体的には以下のような事柄に対応しています。

  • 掃除
  • 洗濯
  • 食事介助
  • 排泄介助
  • 買物代行 など

 

食事支援

特別養護老人ホームでは、栄養士が立てた献立が提供されるため、高齢者の体調や状態に合わせた適切な食事を摂ることができます。食事は入居者にとって楽しみの1つであるため、季節メニューや地元食材を使ったメニュー、誕生日メニューなど、工夫を凝らしている施設もあるようです。

 

入浴支援

介護保険法では、入居者に対して最低週2回以上の入浴支援を行うことを定めています。歩ける入居者の場合はスタッフが付き添ったり、寝たきりの入居者の場合は入浴装置を使用したりして入浴することができます。お湯に浸かることができない場合は清拭をしてもらいます。

 

リハビリ

年齢的要因や認知症など何らかの疾病を原因として、うまく日常生活上の動作ができない場合があります。そのようなケースに対応できるよう、食事や排泄等のリハビリが行われるホームも存在します。

 

ホームに属する理学療法士や作業療法士によりリハビリが行われることもあれば、外部に委託することもあります。リハビリを通して、「自分でできること」を増やしていくのが狙いです。

 

レクリエーション

ホーム入居者にとってレクリエーションの時間は楽しみの1つでもあるでしょう。ホームにより企画されるレクリエーションは異なりますが、季節ごとのイベントやカラオケ大会が行われたり、スタッフが付き添って外出したりすることもあるようです。

 

ホームで迎える最期

ホームによりますが、医師や看護師、ホームスタッフによる看取りに対応しているところもあります。具体的な看取りの方針については、見学の際に確認しておくようにしましょう。

 

特別養護老人ホームの入居条件

特別養護老人ホームに入居するには、一定の条件をクリアしていなければなりません

 

  • 65歳以上
  • 要介護3以上
  • 「特定疾病」を持つ要介護3以上の40~64
  • 「特例入居」可能な要介護1~2

 

実際には、本人の状態を見ながら個別に入居可否の判断がなされているようです。ただし、特別養護老人ホームでは看護師の24時間常駐が義務づけられていませんので、常時医療ケアが必要な場合は入居できないこともあります。

 

「特定疾病」とは

65歳未満でも発症することの多い16種類の病気を特定疾病といいます40歳以上65歳未満でも、介護保険第2号被保険者として認定を受けることができれば、介護保険サービスを利用できるようになります。

 

  1. 末期癌
  2. 関節リウマチ
  3. 筋萎縮性側索硬化症(ALS
  4. 後縦靭帯骨化症
  5. 骨折を伴う骨粗しょう症
  6. 初老期における認知症
  7. パーキンソン病関連疾患
  8. 脊髄小脳変性症(SCD
  9. 脊柱管狭窄症
  10. 早老症
  11. 多系統萎縮症(MSA
  12. 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症
  13. 脳血管疾患
  14. 閉塞性動脈硬化症
  15. 慢性閉塞性肺疾患(COPD
  16. 両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

 

「特例入居」とは

要介護1や2の人でも、自宅での介護が困難と認められた場合は特別養護老人ホームに入居できる可能性があります

 

札幌市では施設入所について、「札幌市指定介護老人福祉施設等入所指針」に基づく運用を求めています。具体的には、以下に該当する状態の要介護1または2の人が入居検討対象者となります。

 

【認知症】

【知的障害・精神障害等】

日常生活に支障をきたすような症状や行動、および意思疎通の困難が頻繁に認められること

 

【虐待】

家族等により深刻な虐待が疑われ、本人の心身の安全および安心を確保することが困難であること

 

【単身世帯】【同居家族による支援困難】

本人が単身世帯であったり同居する家族が高齢または病弱だったりするなどして、十分な支援が期待できないと認められること

 

身元保証人の確保も忘れずに

特別養護老人ホームでは、入居時に身元保証人を求めるケースがとても多いといえます。いざ入居となったときに家族の協力を得られるか、あるいは他に頼れる存在があるか、元気なうちから検討しておくことが重要です。家族と疎遠で協力が期待できない場合や身寄りがない場合などは、身元保証サービスを利用することも考えてみましょう

 

まとめ

当行政書士事務所は、身元保証サービスを提供する「いきいきライフ協会札幌」の法律支援を行っています。高齢者向けホーム入居時の身元保証人代行だけでなく、高齢になってからの生活支援や万が一のときの葬送支援まで、安心して晩年を過ごすためのサポートをご利用いただけますので、ご不安・ご心配がありましたらぜひ無料相談でお話をお聞かせください。

 

 

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