生前対策の1つである終活は増加傾向にあり、自らの葬儀について備えておこうと考える人も増えています。ここでは、元気なうちから行うべき葬儀の準備について説明していきます。
自分の葬儀について決めておくべき事柄
終活を行ううえで避けて通れないのが「自分の葬儀の在り方」を決めることです。遺族の負担を軽減するためにも、終活の一環として元気なうちに自分の葬儀について様々決めておくといいでしょう。
喪主を決める
葬儀を行うにあたりまず決める必要があるのは「喪主を務めるのは誰か」ということです。通常、配偶者や子が喪主を務めることになりますが、配偶者なら配偶者、子なら子とあらかじめ指定しておいた方が、万が一のことが起こったときでも遺族が慌てることがありません。また、独り身の高齢者である場合は、誰に葬儀の執り行いを任せるのか決めておいた方がいいでしょう。
葬儀社・葬祭場を決める
どこの葬儀社に依頼するのか、どの葬祭場を利用するのかを決めるだけでも、遺族はエネルギーを消費します。元気なうちに自ら葬儀社・葬祭場を選定し決めておけば、喪主を始めとする関係者の負担も減ることでしょう。
葬儀費用を調べる
葬儀費用は葬儀プランによって大きく変わってきます。葬儀社選びの際にプランまでよく調べておき、費用の概算を立てておくことをお勧めします。エンディングノートなどに葬儀プランと費用の選択肢を記載しておけば、スムーズに葬儀の準備を進めてもらうことができそうです。
遺影用の写真を決めておく
葬儀には故人の遺影が必要であり、葬儀社からどの写真を遺影として使用するか尋ねられることになります。趣味を楽しんでいる写真や自宅でくつろぐ写真、あるいはスーツや着物を着用した写真など、葬儀に参列してくれる人に偲んでもらえるような写真を選んでおくといいでしょう。
葬儀費用の概算を出しておく
遺族にとって非常に大きな負担となるのが、葬儀にいくらかかるのか、費用をどこから捻出すればいいのかという問題です。そこで、自ら選んだ葬儀社とプランの相談をしておき、全体としていくらかかるのか、費用は貯金から出せばいいのか生命保険金を活用すればいいのか、あらかじめ情報を整理しエンディングノートなどに記しておくといいでしょう。
知らせて欲しい人のリストを作成する
新聞のお悔やみ欄を使って通夜や葬儀の告知をすることはできますが、必ずしもすべての人に気付いてもらえるとは限りません。自分の死を伝え葬儀に参列して欲しい人がいる場合は、事前にリストを作成しておくと遺族や関係者も手配しやすくなります。どのような関係にある人物なのかも書き添えておくと、対応もしやすくなるでしょう。
ひとり暮らしの高齢者の葬儀準備
ひとり暮らしの高齢者のなかには、家族や親類と離れて暮らしていたり疎遠になっていたりする場合、自分の葬儀で身内を煩わせたくないと考える人もいます。あるいは、身寄りがないため自分の葬儀手配を誰に頼めばいいかわからない、というケースも少なくありません。
また、葬儀について考えることも大切ですが、老後の生活を支えてくれる存在が見つかるかどうかも大切なポイントになってくるはずです。
身元保証サービスの利用も検討を
そのような人にお勧めしたいのが、生活支援から葬送支援まで包括的にサポートしてくれる「身元保証サービス」の利用です。身寄りがない人の老後生活において、身元保証サービスによる以下のサポートは非常に役に立つことでしょう。
- 入院時や施設入居時の身元保証人代行
- 緊急時連絡先
- 入院費用や施設利用料などの支払い代行
- 死亡時の身元引受
- 葬送支援
- 退院手続きや施設退去手続き代行 など
自分の死後(葬儀)に関するサポートのみを希望する場合は、行政書士などの第三者との間で「死後事務委任契約」を締結すれば事足りるかもしれません。しかし、老後の生活全般を見越して考えたとき、さまざまな場面で頼れる存在を確保しておくことも重要であることがわかります。
「いきいきライフ協会札幌」が支援します
身元保証サービスを提供する「いきいきライフ協会札幌」は、当行政書士事務所が法律支援を行う一般社団法人であり、老後の生活支援から財産管理、遺言支援、死後の葬送支援にいたるまで幅広い業務を担っています。
- 身元保証人の引受
- 介護を除く生活支援
- 財産管理契約の受任者引受
- 死後事務委任契約の受任者引受
- 遺言執行者の引受
- 各契約書の公正証書作成手続き
独り身のまま老後を迎えることが想定される場合は、ぜひ無料相談をご利用いただき、ご不安な点やお困り事についてお聞かせください。
まとめ
家族の助けが得られる場合は、元気なうちから自分の老後~死後(葬儀)について、よく打ち合わせておくことがとても大切です。話しにくい話題ともいえますが、老後生活や葬儀は必ず直面する出来事ですから、いざというときに家族が慌てないよう備えておくことをお勧めします。
ひとり暮らしの方については、身元保証サービスの利用を検討しながら、安心して老後を暮らせる環境作りを始めてみましょう。