まだ元気なうちにお世話になった人たちを迎え、人生に関わってくれたことへの感謝やお礼の気持ちを伝える葬儀のかたちを「生前葬」といいます。ここでは、生前葬のやり方について説明していきます

 

生前葬の流れ

自分が亡くなってしまったら、お世話になった人たちに感謝の言葉を贈ったりお礼を言ったりすることはできません。そこで、生きているうちに自分の葬儀(生前葬)を行い、思いを伝え人生にひとつの区切りを付けようと考える人が少しずつ増えているのです

 

具体的には、次のような思いが動機となって生前葬の企画に至ることが多いようです。

 

  • しばらく会っていなかった人に直接お礼を言いたい
  • 自分の人生を親しい人たちとともに振り返りたい
  • 自分の葬儀の事前準備を確認しておきたい
  • 「万が一」が起こり得ることを受け入れ今を大切に生きたい など

 

生前葬の内容

生前葬は比較的自由なスタイルで行われることが多く、会場や式次第なども本人の希望をより反映させやすいといえます。葬祭場で行うこともあれば、レストランやホテルの宴会場などで行うこともあるようです。

 

【生前葬の一例】

  1. 施主による挨拶:生前葬を行う理由やどのような時間を過ごして欲しいかを伝える
  2. 本人の思い出の写真や映像を流し人生を振り返る
  3. 友人代表によるスピーチをいただく
  4. 会食(ビュッフェやコース料理など事前に決めた料理)を行う
  5. 施主による挨拶:充実した生前葬ができたことへのお礼を述べる

 

これはあくまでも一例であり、宗教家を呼んで読経してもらう形式を採ることもあります。また、音楽を流したりできるだけ楽しい時間を演出したりするなど、工夫を凝らすケースが見られます。

 

実際の葬儀に向けた備え

生前葬はまだ一般的に行われているとはいえませんので、元気なうちに葬儀を行う趣旨を自ら明確にし、家族や参列者にしっかりと理解してもらうことがとても大切です。また、ドレスコードや会費、香典の有無など、どのようなスタイルで生前葬を行うかについてもよく考え決めておきましょう

 

葬儀の事前準備も忘れずに

生前葬はあくまでも「本人が自身の人生を振り返り関わってくれた人たちに感謝するための儀式」です。実際に亡くなったあとは、直葬(火葬)や家族葬、あるいは一般葬など何らかの形で実際の葬儀を行うことになります

 

協力してくれる家族がいる場合は、生前葬や実際の葬儀について事前によく相談し、理解を得たうえでどちらの儀式も滞りなく行われるようお願いしましょう。

 

身寄りがなかったり家族と疎遠になっていたりする「おひとりさま」や、できるだけ家族の手を煩わせたくないと考える人については、行政書士などと死後事務委任契約を締結しておき死後に備えておくことをお勧めします

 

おひとりさまの死後事務委任契約

死後事務委任契約とは、自分が亡くなった後の葬儀の実施や身辺整理、納骨などを受任者に依頼する契約をいいます。単身の高齢者の場合は、行政書士など法律の専門家を受任者とするケースが多く見られます。

 

当行政書士事務所が法律支援を行う「一般社団法人いきいきライフ協会札幌」では、入院時や施設入居時の身元保証サービスから死後の各種手配・手続きを行う死後事務委任契約まで、幅広く利用者様をサポートしています。

 

死後事務委任契約については、当行政書士事務所が契約書を公正証書として作成し、ご希望の葬儀社や納骨先の手配・手続きを代行するため、安心して老後の生活を送ることができるでしょう。葬儀費用については、第三者機関である「一般社団法人あんしん財産管理支援機構」の信託口座でお預かりし、そこから葬儀社などへの支払い代行を行います。

 

まとめ

生前葬を行う場合でも、実際の葬儀について事前準備をしておくことが大切です。生前葬は本人にとっての人生の区切りという意味合いが強いですが、実際の葬儀は家族や関係者との別れの儀式であり、より宗教的意味合いが強くなります。万が一のことが起こったとき、遺された人たちの負担を少しでも軽減できるよう、生前葬の準備と葬儀の事前準備を並行して行うことも大切になってくるでしょう。

 

当行政書士事務所では、死後事務委任契約に限らず、遺言公正証書の作成や相続対策、遺品整理業者の手配にいたるまで、生前対策を幅広くサポートしております。終活を進めるなかでどのようなことを決めておくべきか、単身者の場合は誰に死後の各種手配・手続きを任せるべきか、迷ったり不安に思ったりした場合はぜひ無料相談をご利用ください。

 

 

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