高齢になってきたら徐々に家の片付けを行っていくことをお勧めします。老後の生活をよりシンプルかつ過ごしやすい状態にするためにも、死後の遺品整理にかかる負担を少しでも軽減するためにも、片付けはとても大切なことです。ここでは、高齢者が覚えておくべき片付け業者の選び方について説明していきます。
家を片付けるべき理由
長年自宅に住み続けていくと、どうしても物が増えてしまいます。部屋の中が乱雑になったりクローゼットが物でいっぱいになったりするため、子などから「少しは物の整理を始めたら」と指摘されることもあるでしょう。
しかし、ここに子と老いた親との認識のずれが生じやすいといえるのです。子などから見れば「いらないもので散らかっている」と思えても、高齢者にとっては大切なものであることが多いからです。断捨離という言葉もありますが、高齢者にとって「スッパリと捨てる」ということはそれなりに難しいことかもしれません。
ただし、高齢者の実生活および死後について考えれば、やはり元気なうちにある程度は身の回りの片付けを行っておくべきでしょう。理由としては以下の事柄を挙げることができます。
- 床に置いてあるものに足を取られて怪我をする
- 衛生状態が悪化する
- 施設入居における自宅退去の際に大がかりな片付けが必要になる など
高齢になってから自力で自宅の片付けを行う場合、体力的・精神的な面で大きな負担となる可能性が出てきます。できれば、まだ元気なうちに、片付けの方法について検討しておく必要があるでしょう。
高齢者が覚えておきたい片付け業者の選び方
自宅の片付けを依頼できる業者として代表的なのが、片付け代行業者・不用品回収業者・遺品整理業者です。それぞれの特徴を整理していきます。なお、不用品回収業者が片付けや遺品整理にも対応していることがあるので、実際に業者を選ぶ際には後述するポイントを参考にするといいでしょう。
【片付け代行業者】
- 部屋・自宅の片付けを代行
- ごみや不用品の回収(業者による)
- 片付け後の掃除(業者による)
【不用品回収業者】
- 家電・家財道具などの回収および処分
- 車両から一般ゴミまで対応する場合も(業者による)
- 価値のあるものだけを買い取るタイプの業者も
【遺品整理業者】
- 死亡に伴う身の回り品の片付けに対応
- 一軒まるごと片付けるケースも
- 手元に残すものと処分するものに分けて対応可能
片付け代行業者を選ぶときのポイント
札幌市内にも数多くの片付け代行業者が存在しますが、そのなかから優良な業者を選ぶにはどのような点をチェックすればいいのでしょうか。業者選びのポイントについて見ていきましょう。
スタッフの対応
スタッフの対応が丁寧だったり問合せの際に細かい質問に答えてくれたりする業者は、しっかりした仕事をしてくれる可能性が高いといえます。できること・できないことや費用の概算まで教えてくれるようであれば安心です。
明朗会計・相場に準じた料金
お金を払って片付けてもらうのですから、明朗会計を心がけている業者を選ぶべきでしょう。その地域の相場に準じた料金を提示してくれるかどうかも大切です。
ただし、業者が対応可能なサービスの範囲が広い・依頼する片付けの規模が大きい場合などは、通常よりも高い料金となる可能性があります。見積り時にその点についてもきちんと教えてくれる業者であれば信頼できそうです。また、料金の安さだけで業者を選ぶことは得策ではありません。料金が安い分、サービス内容が十分でなくなることも考えられるからです。
適切な許可・資格の有無
片付け代行業者が不用品を回収する場合、一般廃棄物収集運搬許可や廃棄物収集運搬許可をきちんと取得しているかどうかを確認しましょう。また、不用品の買取やリユース販売まで手がける業者の場合は古物商許可も必要です。
部屋や自宅の片付けには不用品回収を伴うことがほとんどですから、これらの許可・資格を取得していない業者はおのずと除外することになります。
まとめ
高齢者が施設への入居や自分の死後への備えを意識し始めたとき、避けて通れないのが部屋・自宅の片付けをどうするかということです。特にひとり暮らしの高齢者の場合、自力で片付けを行うことは難しいと想定されるため、慎重に業者を選ぶようにしましょう。
同時に、施設入居時の身元保証人の確保や死後の葬送支援などについても考えておかなければなりません。
当行政書士事務所は、身元保証サービスを提供する「いきいきライフ協会札幌」の法律支援を行っており、各種業務の遂行に必要な関連業者(片付け代行業者や遺品整理業者、葬儀社、病院など)とのネットワークも有しています。ひとり暮らしの高齢者の老後に向けた相談事は、ぜひ当行政書士事務所の無料相談をご利用ください。